結婚は誰に対しても幸せなのか

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先日,自身の割と痛々しい記事の文章が不本意ながら知人に流出してしまった.しかし,意外にもその投稿が人気を博してしているようなので,本稿では普段とは趣向を変えて,普段私が考えていることについて,気の赴くままにと語る記事を書いてみることにする.そういう意味では,本稿は私の知人に向けての記事となってしまいそうだ.自身の周りの人間関係について暗黙的に語るいわゆる内輪ノリな文章があり,読者を置き去りにしてしまうことを有るかもしれないが,その点はご承知おきいただきたい.
 なぜ,定番でありふれた恋愛やら結婚についての話題を選んだかといえば,近頃真剣に結婚や恋愛について悩む友人が急速に増えたように感じるからだ.中には出会いを求めマッチングアプリなるもの始めた人もいるようだ.あるいは,後述する自身の意見はどうにも理解され難く,そこに憤りを感じ,小さな反抗心のために選んでだのかもしれない.知人にはいつも,「人間強度が下がる」や,「二次元に勝てない」だと面白おかしく脚色を入れているわけだが,今回はいつも考えていることを包み隠さず述べていこうと思う.
 世間では多くが人と付き合い,結婚し,やがては家庭を持つことが幸せの象徴であり,それを持っていない人は不幸で,現代風に言うなら弱者男性だというレッテルを貼られることだってある.世の中,大衆の意見が正義であり,自身はそれを否定する気も毛頭ないのだが,案の一つとしてこういう考えを持つ人もいるということをご理解いただければ幸いである.まず,自身の考え方を述べると,結婚は誰に対しても幸せというわけではなく,向き,不向きがあるのではないだろうか.タイトルからある程度推測はつきそうなものだが,一応自身の意見を述べておくと,この文章に共感できるような人は完全に向いていないと思う.
 さて,大見得を張って文書を書き始めたものの,どこから話せばよいのだろうか.こうして自分の考えを文章に綴ろうとしても,いつも迷ってしまう.私の友人にH君という,ラノベ作家がいるのだが,いつか文章の書き方について教えてもらいたものである.
 まずは,自身の死について語ってみるとしよう.とは言え,自身はまだ20代前半であるため,そう思い悩みセンチメンタルになる必要はないのかもしれない.しかし,恐らく私は他の人と比較して,自身の死について恐れていることは確かなのだ.理系を進んだものとして技術を信用し信頼するべきではあるものの,お恥ずかしながら飛行機に乗ることも恐れる始末である.先日茨城から神戸に行く際も飛行機に恐れをなし,家族には車にしてもらった.さて,そんな命が惜しい私に残された時間はあとどれぐらいなのだろうか,40年,60年,はたまた80年生きられるだろうか,それは誰にも分からない.しかし,確実に言えることはあと500年生きたって,あまりにも人生は短いと感じるだろう.多くの人が知っての通り,時間を消費するとは,己の命を消費することに他ならない.では,人生とはなんだろうか.別言するならばあまりにも短い我が人生を私はどう生きるべきだろうか.至ってシンプルである,「自分のやりたいこと・楽しいことを全力でやる」.なぜだろう,文章にするとあまりにも安直で浅薄な考えに見える.だけれども,何度考えても私はこの考えに行き着いてしまうのだ.有意義な人生はとは人それぞれであり,何も尊敬される人,偉い人,お金持ちな人,そんなのになることが全てではないと考える.更に言えば私の場合,心からそれが楽しいと思うものであれば,絵を描くこと,寝ること,はたまたゲームすること,何だっていいのだ.だから,これまでの人生,自分の気持ちに従って行動してきたつもりである.
 しかし,このような考えは大抵,社会との意見の食い違いが発生し,対立も生まれるものだ.私の知人でさえ自身のやりたいことを考え,それに沿って行動しただけで,キチガイやら鬼滅の下弦,冷笑されるなど言う始末である.当然,自分も人であるいじょう,人から批判されると悲しい気持ちになる.されど,己の考えを曲げ,上辺だけで他人に合わせる,言わば自分薄める行為はもっと嫌なのである.時間,つまり自身の命をすり減らしながら,人生をつまらなくしてしまうことを酷く恐れ,忌々しく感じるのだ.よくある言葉に「人生は最高の暇つぶし」というものがあるが私はこれが嫌いだ.これを聞くと,その人の中にある空虚さを哀れむと同時に,自身の人生で経験することの叶わない事が多くあることをう非常に疎ましく感じるのだ.
 上述した通り,人との関わりで理解されないことはあるだろう.果たして,それが愛する人ならどうなのだろうか.私は変わらないと思う.私は両親が大好きである.恋愛とは別の感情ではあるが,両親を尊敬し,感謝し,大切に思っている.そんな両親にでさえ,自分のやりたいことをやっているときに手伝いを要求されれば,多少なり嫌な気持ちは芽生える.では,自身の中学時代付き合った彼女たちに対してはどうだろう.その当時は,相手のこと考え,自分を偽り,好かれようという努力をした.今思い返せば,この時,私は己を曲げ,偽ったのである.そして,以降私は女性に対して興味をなくしてしまった.これらの経験から,いくら愛する人と言えど,お互いがお互いをすべて主張するならば,何処かで必ず負の感情が芽生える.だから,付き合うとはお互いの折り合いを付ける場所が最も少なくなる人を見つけるようなものではないだろうか.
 このように述べると,私は概して「人の心がない」あるいは「愛を知らない哀れな人」だと思われるかもしれない.しかし,孤独を好むこと,これは決して愛を否定しているわけではないことを理解していただきたい.むしろ,人と人の間に芽生える愛という感情が尊いものであり,人を変えてしまうような奇跡的なものであることを,中学生の得難い経験を通して身を以て体験しているわけである.また,私という人生そのものも,両親の愛によって生まれたわけである.従って,むしろ結婚せず孤独を選んだ人こそ,愛を知り,それに対して純粋に向き合ってきた人たちではないだろうか.繰り返しになるが,人と付き合うということは,お互いの折り合いを付けること,大袈裟に言うなら己を曲げ相手に命を譲ることにほかならないのである.つまり,人と付き合うとは相手の人生の一部を分けてもらう行為なのだ.自身の愛し大切に思う人に対して無責任にこのようなことはできまい.そして,それらは日々の関わり合いの中で,この人なら生涯お互いを認め合い,自身を差し出し相手に対して責任を持つという契約に等しい行為に値するのか,を吟味し行われるべきである.そういった行為の中で愛は自然と芽生えてくるような感情ではないだろうか.そういう意味で言うと,個人的にはマッチングアプリや顔で女性を選ぶような行為には疑問を呈さずにはいられない.孤独でいることは,人に干渉しないことである.一見これは悪い事のように聞こえるかもしれないが,これでいいのだ.これができる人は,他人と何より自分を心から大切にできる人だと思う.だから,社会がもっと結婚などの愛に対して義務的なものではなく,私が信じる純粋で美しい愛に対して寛容であってほしいのだ.
 最後に,私は高専に通ったが,この愛についての結論を決定づけてくれた存在だと感じている.自分は昔から他人に合わせることが苦手だった.多くの人は,心の底では誰かに尊敬されたり,好かれたりしたいという気持ちを持っているものである.だから,小中学校では人は群れ,互いを気にし合いながら,折り合いをつけて生きていく.そうやって社会にでも通用する人間関係の築き方を次第に学ぶのだろう.だから,私のような人だけで世界が構成されては困るわけで,そのような人達を否定する訳では無い.自身もそうなろうと変わろうとして,彼女を作ったのかもしれない.上述した通り,やはり自分はつくづく結婚や恋愛のことについては向いてないことを実感させられ,暗澹たる人生を予感した.そこで,孤独であったとしても己の考えを曲げない生き方をできる場所というのを,幼いながらに探していたのだろう.私は高専に進学した.そこで出会ったのは,自分を隠すどころか,アピールしてくるような,こう言っては失礼かもしれないが,自身に似た己を曲げない強い芯を持った素晴らしい学友に巡り会えた.男性はもちろんのこと,女性にだって一定数強い芯を持った人(Kさん,Nさんx2)がいたのだ.高専の生活,特にロボコンゼミでは,私という人生に短いながらも素晴らしい彩りを加えてくれた.今でも,高専の学友とは親しくさせてもらっているわけだが,彼らは自身の取り繕っていない素をさらけ出しても認めてくれる(本当はめんどくさがられているかもしれないが)数少ない存在であり感謝している.
 さて,私の稚拙な文章に対して途中で諦めた人が大半だろうがここまで読んでいただいた読者の方には感謝しかない.自分は何を思って死ぬのだろうか.この,己を曲げず,自身が信じたことを行いながら得る自由な生き方は正しいのだろうか.祖父の死に際を見て感じるのは,死ぬとき恐らく誰といるかというより,何をしてきたかを思い出すだろう.その時に,振り返る人生が少しでも幸せであることを心から願うばかりである.

コメント

  1. Nabe より:

    自分の人生は自分の思うように生きてこそよな

  2. trimscash より:

    すごかった……。もうすごいの一言です。読み終わってただただ呆然としています。最近仕事で疲れてたのですが、この作品を見て疲れが吹っ飛びました!明日も頑張れます!今度の作品も心待ちにしています!

  3. hir35 より:

    投稿していただきありがとうございます.おかげさまで今日も明日も,胸を張って生きていくことができます.
    筆者の素晴らしい人生経験と感受性が感じられる良作だったと感じています.これからもあなたらしい視点からの作品を心待ちにしております.

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